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間宮兄弟 [Book]

日本の人口一億三千人弱なので、色々な人がいるはずです。きっと、こんな兄弟も。35才と32才の兄弟が2人で住んでいる。兄は残業をしない真面目なサラリーマン。弟は小学校の用務員さん。そして兄弟そろって、女性に縁がない(というかモテない)気持ち悪いくらい?仲が良く、休日は2人で屋内でジグソーやらテーブルゲームやらで盛り上がる。2人だけのルールが色々ある(毎年、母を読んで誕生日会をするとか)。2人ともほとんど友人がいない(兄が会社の先輩1人と仲良しというくらい)

小説ではこんな日常に、珍しく女性がからんできて・・というストーリーです。個人的には、平和で仲がよくて子供のまま大人になってしまって、それでも子供のように純粋で・・というのは悪くはないと思うのですが、非常に寂しすぎる人生なんじゃないか・・と感じました。

江國さんの小説では異色な部類に入ると思います。途中で秋の運動会を描いている部分がありました。その描写は江國さんらしかった。読んでいて、目をつぶると澄み渡った秋の青天と流れる風、そして運動会の香りが感じられる描写。人により運動会のイメージは異なると思いますが、私は運動会=天気のよい秋の日=澄んだ風とおいしい空気。秋バラも春に劣らず好きなので、イメージが展開していくと、そうなっていきます。

本作、映画化されています。映画は見なかったのですが、調べてみたら豪華キャストだったのですね。絡んでくる女性がブレイクする直前の北川景子や沢尻エリカ・・等々楽しい映画に仕上がっていると思いますが、小説は非常に痛々しい小説だと思います。

間宮兄弟 (小学館文庫)

間宮兄弟 (小学館文庫)

  • 作者: 江國 香織
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/11/06
  • メディア: 文庫

映画予告編


オリンピック男子サッカー [Sports]

最後までTV観戦してしまいました。だれも勝つとは思っていなかった、試合に勝った。なんどもチャンスをはずしているように見えた永井ですが、彼のスピードの驚異でスペインが攻めきれなかったので、はずしまくっても、価値があると思いました。最後まで見せてくれて、ありがとう、と言いたいです。昔の日本のように、これで安心してダメになるとも思えず、とにかく決勝ラウンドでも頑張って欲しいものです。

前半得点したのに怪我で後半ベンチから祈るように涙していた大津選手も印象的でした。

それにしてもスペインは前線までには運ぶものの、最後の攻撃がみられずコンディションがわるかったのかもしれません。


hypnosis(ヒプノシス) [Music]

ミスチルの新曲。hypnosis(ヒプノシス)。もう2年程 ap bank fes いけていませんが、今年もこの新曲を披露してくれたようです。



ヒプノシス=催眠、という意味らしいです。

揺れ動く想いが 風に吹かれて
群青色の夕闇に溶け 迷いを消してくれるなら
全てが思い通りに ならぬことくらいは
知っているつもり

でもすんなり 受け入れられもしないから
不安に追いつかれないよう 願いを今 
遠くへ遠くへと 今日も見果てぬ夢が
僕をまたもてあそんで
暗いトンネルの向こうに 光をちらつかす

叶うなら このまま夢のまんま
もう現実から見捨てられても 構わないさ


自分に潜んでた狂気が 首をもたげて
牙をむき出し 両手を挙げる
もう手懐けられはしないだろう

飛行軌道に弓張り月 消えそうな細く
尊いきらめき オブラートにくるんで
何度も飲み込んだ悔しさが 今歯ぎしりをしながら
僕を突き動かす 新しい

それにしても桜井さん次々に素晴らしい新曲を・・才能に枯渇はないのでしょうか。

トッカンも面白そうです。井上真央さん、個人的には、八日目の蝉以来です。


まだ咲いています [Garden]

週末は、多少雨模様ですが、涼しくて過ごしやすい日々になりました。

粉粧楼

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つるミミエデン

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マガリ

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LDプレイベスト

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わかな

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ラマリエ

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そして、バラではありませんが、エリカの木

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こうして、ひとつひとつアップで見るとそれなりなのですが、庭全体は夏ガレでいまひとつです。これからまだまだ暑くなることでしょうから、しばらく植物にとっても辛い時期が続きそうです。


旅先で [Book]

17日から仕事でインドネシアへ出張していて、21日の朝に帰国しました。

成田-ジャカルタは実質8時間ということ等を鑑みて、文庫本を6冊持参しましたが、読了したのは4冊。読みやすかったのが2冊と、ちょっと速度が落ちるのが2冊。

まずは、読みやす系から。

パーフェクト・ブルー

宮部さんの長編処女作。犬を擬人法で参加させたり、楽しませることを意識させて書かれているその後を予感させる仕上がりになっています。

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1992/12
  • メディア: 文庫



レインツリーの国

図書館戦争読了後、読んでみようと思っていて延々になっていた作品。有川さんらしい秀作。耳に障害を持つ少女の恋物語。いつものようにキュン物ですが、障害を真剣に考えるきっかけになりそう。男性の主人公はデキスギ感がありますが、おいしいコーヒーの飲み方(村上由佳さん)の男性主人公、勝利クンを連想させてくれました。

レインツリーの国 (新潮文庫)

レインツリーの国 (新潮文庫)

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/06/27
  • メディア: 文庫



そして、ちょっと速度が落ちる2冊

少女七竃と七人のかわいそうな大人

桜庭一樹さんの桜庭ワールド全開作。不思議な感覚な静かな話。私の男のようなドロドロ感は無いのですが、近しい設定はありました。親子→兄弟姉妹。主人公七竃の会話文がとてもよい味を出してます。舞台はナナカマドという植物に連想されるとおり北海道ですが、このところ読んだ北海道を舞台の作品は、桜庭さんに限らず、静かで寒くて「雪」を連想させるようなものになりがちです。北海道で明るく暖かい話があっても逆にコントラストが出て面白いようなきもしますが、いつも静かで寒い・・のでしょうか?余談ですが、桜庭さんって女流作家です。解説で、本書は性別を意識せずに読むようにとありました。読み終わってから解説読んだので遅かったです。ご本人は女流作家だけど性別を意識しないでね、というメッセージなのかもしれません。

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)

  • 作者: 桜庭 一樹
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2009/03/25
  • メディア: 文庫



パーク・ライフ

吉田さんの芥川賞受賞作。正直凄さがわからなかったです。例によって何回か読み込まないとわからないのかもしれませんが、ちょっと疲れている旅先で読む本ではなかったです。たんたんと日比谷公園のなかの人々を描いていますが・・・う~ん、伝わってこないなあ。

パーク・ライフ (文春文庫)

パーク・ライフ (文春文庫)

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/10
  • メディア: 文庫



以上4冊でした。

余談ですが、インドネシアでは水に気をつけるよう色々な方からアドバイスいただきました。おかげさまでお腹も壊さず過ごせました。この場をかりて、ありがとうございます。

経済成長著しい勢いを感じさせてくれるエネルギッシュな国です。97%日本の車が走っています。バイクの新車登録台数が年間800万台!日本が30万台程度なのでものすごい数です。


猛暑で [Garden]

突然真夏にきてもらっても、大いに困るんだけど・・・というような、うだるような連休です。つるバラの2種が頑張ってくれていますが、咲かせているのもかわいそうなくらいの暑さです。

エバーゴールド

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アレンティッチマーシュ

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そんなおり、田舎の鳥取から西瓜が届きました。いや、本当にいつの間にか夏本番だったのですね。

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ナラタージュ [Book]

ナラタージュ【narratage】 映画などで、ある人物の語りや回想によって過去を再現する手法。

島本さんは、都立高校在学中に芥川賞候補作品リトル・バイ・リトルを書き上げた、早熟の天才小説家。ということでしたので、ベストセラーとなった本作が初体験でしたが、かなり期待して読みました。ご本人も83年生まれなので、まだ20代。本作品が2005年のものなので、書き上げた時は22才。

基本的に本作品に登場する人物は弱い人間ばかりです。特に男性の弱さが際立っています。精神的に不安定な女性を描いた作品は沢山読みましたが、本作のように表面的には強く見せていて、その実、情緒不安定な男性の弱さを見事に描いた作品はあまり読んだ経験が無かったです。22才の想像力で、これだけ異性の内面を見事に描くには、自身の経験なしには無理じゃないかと思いました。経験ナシで描いたとしたら、本当に楽しみな作家になると思います。

ただ、少し冗長的で退屈な感じがしたので、是非おすすめというものではなく、興味があればどうぞ、というのが正直なところです。島本さんには、いつかノルウェイの森のような、大作を期待したいと思います。

ナラタージュ (角川文庫)

ナラタージュ (角川文庫)

  • 作者: 島本 理生
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2008/02
  • メディア: 文庫



しゃばけ [Book]

江戸時代の廻船問屋を舞台にしたお話。主人公の周りに妖(あやかし)が友人のように暮らしている。ちょっとした謎解きがミステリー仕立てで展開していきます。

まず、設定が面白い。妖(あやかし)達と主人公のやりとりも楽しく、江戸時代らしい、雰囲気がよく現れています。

それにしても、江戸時代の実際の空気ってどんな感じだったのでしょうか。残されている資料や絵から、映画や小説でしか触れることができない遠い遠い過去ですが、間違いなく現実に存在していた時代。ある一定の時が流れていたのです。タイムマシンでもなかれば、現代に生きる人は誰も知らない訳で、想像するしかないのですが、本書はそんな想像を豊かにしてくれるタイムマシンのようでした。

シリーズ物なので、順番を間違えないように続編を読んでいきたいと思います。

ちなみに、表紙をめくった扉に、

娑婆気(しゃばけ):俗世間における、名誉・利得などのさまざまな欲望にとらわれる心

とあります。

しゃばけ (新潮文庫)

しゃばけ (新潮文庫)

  • 作者: 畠中 恵
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/03
  • メディア: 文庫



乾山晩愁 [Book]

戦国から江戸時代の絵師のお話。尾形、狩野と日本史でしか馴染みがなかった人物の表裏が描かれていて、興味深く読むことができました。たまには歴史ものも新鮮でした。

葉室さんは、今年の直木賞受賞作家でもあります。

乾山晩愁 (角川文庫)

乾山晩愁 (角川文庫)

  • 作者: 葉室 麟
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/12/25
  • メディア: 文庫


梅雨の庭で [Garden]

梅雨で、すっかり庭もガレてしまっています。そんな中で頑張っているのは・・

トケイソウ

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ハニーサックル

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ガートルードジェキル

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ルージュピエールドロンサール

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夢香

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 アプリコットネクター

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次にバラが咲き誇るのは10月ですが、ちょっとづつは繋いでくれる花も。


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